Q1:杉板は何がいいのか?
A1:温かみ、柔らかさ、素っ気ない感じ、値段
針葉樹ですので、広葉樹と比べて、触った時に温かみを感じます。
同じ針葉樹でもヒノキよりも、なんとなく温かみがあります。つまり、ヒノキよりも柔らかいという事です。
柔らかさを感じます。といってもふわふわしてるわけではありません。視覚や足触りで感じる感覚です。
仕上がった感じは、素っ気ない感じです。(油分がないという事ではありません。)さらっとしてるというか、さっぱりとした性格というか、そんな感じです。
他の木より値段は安いです。国産材というと高いというイメージをもたれるかもしれませんが、そんな事ありません。日本全国が産地です。豊富にあります。厚板でもそこそこの値段で手に入ります。
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Q2:杉板は傷がつきやすいというが
どんなふうになるか不安
A2:はっきり言って、簡単に傷や凹みがつきます。
柔らかいので、子供さん達がオモチャを落とすだけで凹みが付きます。
家具や椅子を無造作に引きずれば傷が付きます。椅子やテーブルなど比較的同じ位置にあるものは、その跡が付きます。
キャスター付の椅子では、キャスターの行き来した跡が付きます。人の動きはだいたい同じ所を動くので、その場所だけ跡が付きます。そしてテカリが出ます。
以上、本当の事です。
ですが・・その凹みや傷、キャスターの跡などの《深さ》は、せいぜい1mm程度。もちろん重くて硬い物を落とせばもう少し深くなるでしょう。
だけど、凹みの深さ1mmってすごく深いように思うかもしれませんね。合板フローリングやシートフローリングであれば、確実に表面の下のベニヤまで達してしまう深さです。でも、15mmの厚さの板を使えば、残り14mm、問題ありません。30mmの板を使えば、まったく問題になる深さではありません。全部本物の木ですから。
杉板にされた方達は皆、最初は、落とさないよう、傷つけないよう、注意されます。でも、日常生活でいくら注意しても防ぐ事はできません。特にお子さんがいれば、住み始めてすぐに物を落とします。最初はみなさんショックです。でも、あきらめ・・ そのうち気にならなくなります。
実際、1年経って伺ってみて、床の凹みや傷が気になるかといえば、、まず、気が付きません。「このへんがすごいでしょう!」って言われれば、確かにそうなんですが、意識しなければわかりません。
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ある施主の方が言われました。
『最初はショックでしたが、今となっては、傷の1つ1つに物語があるような気がます。』
別の施主の方も言われました。
『傷も汚れもどんどん増えていきますが、みーんな面白いと思います。そう思える方に、ぜひお奨めです。』
↑これは、住み始めて7年経ったリビングの杉の床です。ご夫婦とお子さん二人(女の子と男の子)。7年目ではお子さん達は小学生。
正直言って「バサバサ」な感じがします。お子さん達の遊び場でもあり、共働きでお忙しくてなかなか手入れが出来てないそうですが、オイルを塗ってもらえるといいと思います。
【 家族4人の小さな家:マニハウス 】
↑これは、住み始めて12年のリビングダイニングの杉の床です。ご夫婦と3匹の猫の家。一つ前は小さなお子さんのいる家でしたが、こちらは大人の家です。
最初の2年くらいはオイルを塗られていたのですが、それ以降はたぶん、なにもされてなかったような・・。12年後にはこんな色になります。大人だけですから、床の表面は目立った変化はないと思います。良く見れば、猫の爪跡や凹み、汚れはありますが、普通にはあまり気が付きません。
【 夫婦と3匹の猫の家リノベーション:風樂房(ふうらいぼう) 】
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本当に、あまり気になりません。それ以上の良さがあるからです。
普段の暮しで、傷や汚れが気になってしょうがない人には向きませんので硬い広葉樹のフローリング、、いや、木は止めましょう。
でも本物の木の手触りや温か味を好む人ならば、絶対にお勧めします。足触りは本当~にいいですよ!
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Q3:猫は杉の床で爪とぎしますか?
A3:施主の猫たちはしていません。
杉板の床には絶対しない とはいい切る事はできませんが、私の施主の家の猫達はしていません。
まったく傷というか”爪跡 ”もないという事はなく、突然ダッシュする時や、普段の行動の中で飛び上がったりする場所には、ふんばる時の”爪跡 ”がつくようです。
こんな感じ↓
風樂房(ふうらいぼう)という家の施主は言われました。
うちの猫たちは床では爪とぎはしません。でも、元気がよい娘(猫)たちが走ったり跳んだりするのでどうしても傷が付いてしまうんですね。時々、彫刻刀の先で削ったような小さな欠片が床に落ちてます。猫がダッシュしたり飛び上がったりしたときに後足の爪が床に食い込んで、削り取ってしまったものです。
風樂房(ふうらいぼう)には3匹の猫がいます。マンションに住んでいた時、壁のあちこちで”爪研ぎ”して、壁のクロスはボロボロになっていました。
それが、引っ越してからというもの、施主が言われてるように 壁で爪研ぎしていません。きっと、猫達にとっても、気持ちいい家で、ストレスがなくなったんだと思います。
もちん猫の性格にもよると思いますが、壁で爪研ぎしてる場合、猫にとってストレスになる環境である可能性があります。
それは、そこに住む人にとっても同じなのかもしれません。
杉板の床を考え始めた人は、きっと、今住んでいる家(部屋)が「なにかよくない」という事を感じていらっしゃるのかも・・・。
もしかすると、リフォームや、家を変える事を考えてみるいいきっかけなのかもしれません。。
『猫を飼っていて、床に杉板を使うのはどうなのか?』
という疑問に、大きくは二つの心配があると思います
一つは、床で爪研ぎをするか?・・・これは上記の通り。
もう一つは、毛玉を吐く 事。
この二つ目ですが・・・放っておくと、シミになります。
ただ、杉板の床の注意点でもありますが、水や何かをこぼした時、そのままにしておくと、白っぽくシミになりますので、わかっているならすぐに拭取る事が望ましいです。
杉板についた、猫の足の汗じみ ・・ わかります?
床に杉板を使う心配もあるかもしれませんが、こんなものを見つける楽しみもあります。
猫は気持ちいい場所を知っています。その猫が気持ちいい家ならば、きっといい家なのです。
杉板の床の家は・・気持ちいい家です。
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Q4:杉板は年数が経つとどんな色になりますか?
A3:色が濃くなります。
「濃くなる」と言っても、日の当たり方、使ったオイルやワックスの種類、杉材の種類、で違いはあるのですが、おおむね、色が濃くなります。
完成から12年経った家の床を比べてみましょう。
↓工事が終わった時は、こんな感じです。
↓住み始めて12年経った床です。
工事完了時には、杉らしい「簡素な感じ、神聖な感じ」を感じられますが、1年後には、すでに色は変わり始めています。ただ、住んでいる人にはそれほど感じられない変化ではありますが。
新品の状態では、「源平(げんぺい)」という赤い(黒っぽい)色と白い色が混ざっています。その時のイメージでは「和風」に感じるかもしれませんが、数年経てば、ほぼそうゆう色と色の違いがわからなくなってきていますので、杉板を新しい時の「源平」の状態だけで考えないほうがいいです。
私は「和風」のイメージの家を作ろうと思って杉板を使っているわけではありません。杉板の良さがあるから使っています。
『杉板の良さ』とは↓
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