中板橋の家 和室

( 中板橋の家・1階和室 )


リノベーション工事が終わって7カ月 中板橋の家の奥様Kさんから相談がありました。

お子さん達が大きくなり近いうちにそれぞれが個室を持つ事が見えてきたので、1階の和室をご自分が使うためになんとかしたいと。


木造3階リノベーション・中板橋の家


初めてのご相談の時は「家を売り別にところに家を建てたい」という事でした。家の中のアチコチがキライだったのです。正確には、ご自分の中で問題解決できなくなってしまい、あらゆる部分がキライになってしまったのだと思います。


土地探しとともにいろいろお話しをしていたんですが、そのうちに、「この家を変えられるのではないか・・」という気持ちになられ、リノベーションする事になりました。完成後、お友達からは「街中のカフェよりよっぽどここのほうがいい」とまで言ってもらえるくらいに家は変わり、Kさんは、この家を「好き」になってくれました。


ただ、まだ家の中にいくつかの「好きになれない」部分が残っています。その一つが1階の和室。

「寒い、暗い、使わない、天井低い、窓は小さい、湿気っぽい・・・の嫌な要素ばかり」と言われてしまう和室。


なぜそんなに嫌なのか?


お伺いして、改めて和室を見て、その理由をご説明しました。

後日、Kさんからメールをいただきました。ご了解を得て掲載させていただきます。





( Kさんからのメール、ここから。)


本来は、客間として作った和室です。使わない部屋があってもいいかな。。と、思っていました。


でも、住宅ローンを支払って使わない部屋があったらもったいない!と思うようになりました。ただ、この和室、なぜだか人が寄り付かないのです。


以前から、和室って意味あるのかな?と考えていました。

だって、寒い、暗い、使わない、天井低い、窓は小さい、湿気っぽい・・ の嫌な要素ばかりです。



中板橋の家 和室

中板橋の家 和室の床の間。

家ができてから、しっくりこないこの床の間をKさんはご自分でいろいろ手を加えました。でも、どうにも使いようがないそうです。


それに、娘が、「玄関の飾り棚に花を置くのをやめて。仏壇みたい~!床の間が余計に、仏壇を連想させる」・・・と言い、、


そう言われると、「ほんと、仏壇みたい(笑)」


そこで、志田さんに何がこうさせるのか、相談しました。



中板橋の家 玄関ホール

中板橋の家・玄関に入って正面にある収納と飾り棚。その右が和室。

その飾り棚をいろいろ工夫して飾っても、お嬢さんが言うように「仏壇」感がどうしても出てしまうと悩まれています。

既製品の収納をはめ込んであるのですが、その感じが「仏壇」という表現にぴったりなのです。


早く言うなら、洋室の中に、和室の要素が入っていること・・・と言われ納得。


和室というのは、障子とか和室用の扉なんですよね。(私の実家は正しくその作り)だから、落ち着くんですよ。


我が家は、畳と、飾り棚が和室。それ以外は、洋室。和室と洋室のコラボ!!・・?


まずは、和室にしたいか、洋室にしたいか・・・そこから考えることが大切と志田さんに言われました。


さてさて、やっぱり私の住処が、1階になりそうだから、洋室にしてもらおうかな。

玄関のなんちゃってシート貼りのはめ込んだ収納も味がでてないですね。既製品は、温もりがない。


それが、凄く納得しました。相談して良かったです。


志田さんに手を加えてもらって、2階のように落ち着くカフェみたいに、次なる私のすみかにしたいです。また、宜しくお願いします。



( Kさんからのメール、ここまで。)




Kさんの家の和室について、「嫌な要素ばかり」の理由について補足します。


今作られるハウスメーカーの家で、よほど高級住宅でない限り、本当の「和室」は作れないと思います。「本当の和室」というのは、「茶室」や「数寄屋」という事ではなく、「木・土・紙」を基本的材料としていた『日本建築』という事であり、遠くない過去まで普通にあった大工による木造建築の事です。


当たり前だと思っていた木造建築は、究極にコストカットしているハウスメーカーでは作れません。そもそも育った家がマンションだったりハウスメーカーの家ですから若い建築関係者は「木造の家」「和室」なんて知らないのです。



木造の家の和室

( 和室の事例:プロペラの家 )


Kさんの家のハウスメーカーの図面を見ると、『床の間』の図には、建材メーカーの『和室造作部材』の品番が書かれています。ほんのわずかな部分でさえ、普通の木・・無垢の木・・を使わない。いや、使えないのです。その理由は・・・


・使う材料を知らない

・家の仕様は、建材の番号を指定する事だと思っている

・会社の仕様以外に使えない

・少しでも手間の掛る事はできない


などがあると思います。


要するに、「和室」といっても、表面に「木の柄」のシートを張られた『建材』で作られていて、「洋室」と何も変わらないのです。「畳」とか「床の間」というのは、「”和室”的な記号」であるだけで、「洋室のオプション」というのと同じです。「和室という名の洋室」なんです。「なんちゃって和室」(・・古いか。。)


Kさんの育った家は、本物の太い木で作られた、天井の高い、古い木造の家です。経験として「それ」を「和室」と理解しています。その感覚でご自分の家の「和室という名の洋室」を、頭の中で無理やり「和室」だと解釈しているから混乱し「何かが違う」と思い、それが「なんだか嫌」になっていたのでしょう。


Kさんは、ご自分の経験で理解している「和室」と目の前の「和室」が「同じではない」事がわかって、すっきりされたと思います。



マンションリノベーション・和室

和室の事例 : マンションリノベーション Kinoco


このように和室というよりも「畳の部屋」という作り方が多いです。

ただし建材メーカーの「和室造作部材」は使いません。畳の回りは無垢の杉板です。押入がありますが、製作の木製建具を白塗装し壁の一面として考えています。

和の暮しの「簡素」「シンプル」の精神は大切にしています。


にしこいの家

和室の事例 : にしこいの家

Kさんに限らず、誰にもあると思います。自分の価値感や基準で物事を見て、(対象が)それに合うものじゃないのに、無理やりそれをあてはめようとして、イライライしたり悶々としたりする事。”無意識”ではその『違い』に気が付いているのに、”意識”は『違い』を認めないからです。


家作りについてもよくある事です。特に住んでいる家についての不満やイライラは、ご自分の「こうしたい」という漠然とした想いが”無意識”の中にあって、”意識”が、目の前の家を見ていますから、そのギャップを埋める事ができないのです。


「何が本当の問題なのか?」

「この家はどう変える事ができるのか?」

そして

「いったい自分はどうしたいのか?」


頭の中でグルグル回り続け答えが出ないまま、、、嫌になり、疲れてしまいます。


それを解決するには、第三者の目で見るしかありません。


私に相談していただいた事で、Kさんは「私の知ってる和室とは違うんだ!」という事に気が付きました。言われれば単純な事だけど、それに気が付く事が難しい。目の前にある部屋を「和室」と思い込んでいたのだから。



あなたも同じように、家作りやリフォーム/リノベーションの事でお悩みならば、お話ししませんか。もしかすると、その問題は、すごく簡単に解決する事かもしれません。単純な事ではないとしても、話しをしているうちにご自分で整理がつく事もあります。


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