家の外部は、8年前の工事では何もしませんでした。
住み始めてからご夫婦で、「和風」だった庭を作り変えたりと、少しずつ手を加えていかれました。
この家の玄関は、南向きで、日がとてもよく当たる明るい場所です。明るいのはいいのですが、その紫外線で、木製のドアの塗装がボロボロでした。最近、意を決して、ドアの塗装を専門の業者に頼んだそうです。そして戻ってきたのが写真のドアです。「なんということでしょう!」とばかりに、立派なドアに変わっていました。
でも、単純に「交換」という手もあったのですが、「このドアがいい」と当初のドアを大切にされました。
ご夫婦の物に対する価値観をとてもよく表すものです。
玄関を入ると正面に廊下があり、その突当りがLDKへの入り口です。
写真は、ダイニング部分からその入り口を撮りました。
淡い色のカーテンが掛けられていました。この家にはあってると思いました。
風樂房(ふうらいぼう)とは、「風を楽しむところ」と、施主が名前をつけました。
その名のとおり、風とおりのよい家で、心地良い風が部屋の中を流れます。
その風に、ふわっっとカーテンがそよぐのが、目に心地いいんです。
キッチン側からダイニングリビング方向の写真です。
現在、介護を必要とする高齢のお母様と同居されています。
写真の左側、カーテンで仕切った奥が、お母様の部屋です。
しっかりした間仕切りも考えられたそうですが 「これぐらいがちょうどいいかなと思って・・」とご夫婦は言われます。
「らしいなぁ」と思いました。何かきっちと線を引いてしまうより、ゆるやかにつながる事の良さを選ばれます。
8年経った杉の床です。いい飴色になっています。工事が終わった時は、杉特有の白身と赤身があって、清い気持ち良さがありましたが、年月とともにその違いはわからなくなります。
そして、この家には3匹の猫がいますが、よく見れば、あちこに爪跡があります。床で爪とぎはしないそうです。爪跡と言っても、細い線状なので、大きな「傷跡」ではありません。普段の行動で、ジャンプしやすい場所とか、ダッシュする回数が多い場所がだいたい決まっているので、そのあたりに多く付きます。
もちろん、何かを落とした跡や引きずってついた傷もあちこちにあります。
ペレットストーブも8年経ち味わいが出てきました。新品の時は、やはりピカピカで威勢の良さみたなものがありましたが、いい具合に落ち着いた感じになりました。
今はあまり使われていないそうです。
「なかなかね・・今は。。」
介護という現実で日常が一杯で、ストーブを楽しむところに気持ちが向かわないという事だと思いました。
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完成してからしばらくは、よくおじゃましていたのですが、その後、なかなか伺えなくて、「今年こそ」と言い続け、気が付けば4~5年経っていました。
たまたま近くでお会いする人がいて、「この機会をのがすわけにはいかない!」と、突然のお願いだったのですが、気持ち良くOKしてくださいました。
家は 「 とろけるようになじんでいる 」 という感じです。
8年のうちに、暮しの条件が変わり、変わった部分・付け足された部分 があるけれど、基本的に何も変わっていません。最初の玄関ドアの話しと同じように、この家を好きで、大切にしていただいています。
根本的に「尖った」設計はしていませんが、それでも真新しい時には、あちこちに「カド」があります。物理的な「角」というのではなくて、感覚的にとか、使い方とか・・・。そうゆうものが、時間とともに、ゆっくりと暮しの中で「カド」がとれて、安心感とか優しさとか、使い込んだいい具合の減り方とか・・そうゆうものが入った「心地良さ」がありました。
ご夫婦は、近くに畑を借りて野菜作りをされています。その野菜をごちそうになり、昼間からお酒をいただき、時々ご主人が弾いてくれるウクレレの音楽をBGMに、とても素敵な時間でした。
また 行きます!
『風樂房』関連ページ
■ 建築概要
建築地 | :東京都八王子市 |
施主 | :夫婦+ねこ3匹 |
構造規模 | :木造2階建て |
1階床面積 | :67m2(20坪)*工事部分 |
2階床面積 | :48m2(14坪)*工事部分 |
延べ面積 | :116m2(35坪) |
施工 | :(株)幹建設 |
風樂房(ふうらいぼう) についてのいろいろな話をブログにも書いてます。
ブログ Home Room [ Works ] 風樂房50代からのリフォーム 事例
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