都心に住むための小さな家

都心に住むための小さな家 LWH002

力を貸して頂けますか。

あの土地に、小さく簡素でこざっぱりした家を建てて、車とバイクを囲って暮らしていけたらと思います。

土地探しをすでにされていた施主Mさんからメールをいただき、その後も幾つもの土地についてご相談を受けながら約1カ月半経った頃、いただいたメールに書かれてありました。

「あの土地」とは、約7mの石積の擁壁の上にある土地で、家を建てる以前に地盤の問題でお金が掛りすぎるという事で、Mさんも一度はあきらめたものでした。

他の土地と比べるほどに魅力的な場所で、自分の理想に最も近い地であると改めて実感し、諸々のリスクを負ってもなお「住んでみたい」という思いを断ちがたく・・・・

「あの土地」とMさんとは、運命的な出会いだったのでしょう。そして「力を貸して頂けますか。」というMさんの言葉に、強く、確かな意志を感じました。

LWH002 外観

LWH002 外観

「都心近くの立地にガレージ付の自宅を持ちたい」

それが施主の希望でした。しかし、都心ゆえに手にいれた土地は小さいうえに崖の法面が含まれているため、有効な部分はさらに小さく、その上に道路セットバックもあって、その土地にLWH(延べ15坪)のプランを入れただけで一杯。残念ながらガレージハウスにはなりませんでしたが、プラン変形しして、なんとか1台置けるスペースを確保しました。


外壁:ガルバリュウム鋼板波板


LWH002 ポーチ

大切なバイクも、ポーチを作って雨ざらしにする事もなく置く事ができました。住み始めてからMさんの大切なものに加わった自転車は、そのバイクの上に置けるようMさんが自作。


LWH002 1階

玄関を入るとそこはダイニングキッチン。

施主の気に入った物だけが置かれたモダンなインテリア。ちょっとしたカフェのよう。

窓の外には、隣地のケヤキの緑が目の前一杯に広がり、外からの視線が気になりません。


床は、Mさんが選んで発注した ウォールナット。壁は、Mさんが漆喰を塗りました。1階も2階も・・・全部。


LWH002 ステンレスフレームキッチン

施主が発注したステンレスフレームキッチン

究極にシンプル!

壁のタイルはMさんが自分で貼りました。

壁の向うに浴室、洗面脱衣、トイレ等の水回りがまとまってあります。


LWH002 1階

玄関方向


LWH002 1階

トイレ、洗濯機、洗面脱衣はひと部屋。浴室はMさんこだわりのユニットバス。


LWH002 階段

階段見上げ


LWH001 1階

階段途中からダイニングキッチンを見る


LWH002 2階

階段を上ると2階のリビングになります。

好きな家具や物だけ置いて、ペットとともにくつろぎ、まるで都会の隠れ家のようです。

床:ウォールナット 壁:漆喰(施主施工) 天井:構造用合板


LWH002 2階

LWH002 2階

可能な限り大きくした窓。崖上の土地だからこそ、そこからの眺望を最大限楽しむためです。窓の前には隣地のケヤキの上部がちょうどいい感じに広がります。


LWH002 2階 寝室方向

反対側(道路側)。ポーチの上が寝室部分になります。


LWH002 2階

LWH002 2階

【LWH002について】


LWH002 模型


以前からこんな事を漠と考えていました。
趣味の車やバイクをもっと気軽に楽しめたら楽しい人生だろう。
(現在は自宅から少し離れた駐車場です。屋根はありますが吹きさらし)
倉庫を改装して住んだら楽しいだろう。
こてこてした仕掛けや装飾はいらない。
機能むき出しの男らしい空間にざっくりと住めたらいい。
こまごました仕切りや「○○室」などもいらない。
1フロアは一つの箱としてドカンとあればいい。
床暖房も浴室TVもジェットバスも
24時間換気もオール電化もエコキュートもいらない。
(余計なコストは掛けたくない)
そういうのが何もない、外見も内装も
素うどんのような渋い家にあっさりと住みたい。
借金は出来るだけしたくない。


と、施主のMさんから最初にいただいたメールに書かれてありました。建売住宅を見たり、実際に倉庫物件を探したりされたのだけど、現実に折り合うものがなく、そんな中、私の提案する 企画住宅LWH に行きあたったとの事。

Mさんの考えは、LWHのコンセプト そのものでした。

さらに・・


毎日帰宅は深夜になることもあり、物件は利便性第一です。
なので土地の広さとしては必然的に10-15坪程度がせいぜいとなります。
何がどうなるか分からないご時世で定年後まで引きずるようなローンは組みたくありません。
趣味の車とバイクをしっかり雨風から守るガレージを1Fに設ける事だけは譲れない点ですが、その他は望みません。
細かい部屋割り、一切不要です。
壁も天井も、構造物がむき出しになっているので全く問題ありません。
(寧ろその方がカッコいい)。


という事が、Mさんの家の条件でした。そんなMさんが捜された土地に、都内の崖地がありました。崖地では、擁壁の問題があるので、そこにかなりの金額が掛ってしまう事をご説明して、一度は断念され、さらに土地探しをされていたのですが、「やっぱりあの土地が忘れられない」と購入に至り、設計が始まりました。当初 LWHのプラン で検討していました。その時点でガレージハウスという条件は満たされないのですが、外置きで市販のシェルターを使う事に。しかし、Mさんの車が予想以上に大きく、家の形状を変えざるを得ませんでした。

LWHの基本の形は変わっても、この家に対する考えは、LWHそのもの。それでも、企画住宅という言葉でイメージする画一なものではなく、Mさんのための、Mさんらしい家になりました。




Mさんは、家づくりが始まるとともにブログを始められました。Mさん仕様の特別な家ではありますが、家づくりの過程を、独特の視点で切り取り、これから家づくりをお考えになる方にもきっと参考になると思います。


Mさんのブログ

都心のお一人様用家作りメモ :土地探しから引渡後7カ月まで(2009年4月~2010年10月)

カサエゴ  :2010年11月~




■ 建築概要

建築地 :東京都文京区
施主 :本人のみ
構造規模 :木造2階建て
敷地面積 :61.6m2(18.6坪)
建築面積 :44.7m2(13.5坪)
1階床面積 :24.6m2(7.4坪)
2階床面積 :25.8m2(7.8坪)
延べ面積 :50.5m2(15.2坪)
施工 (株)幹建設

施工中の記録やその他 LWH002 についての話は、ブログをご覧ください。

ブログ ⇒ Home Room [Works]LWH002

   
     


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