▲リビング
元々物がすくなかったのですが、工事するにあたり引っ越しをしているのでその時に物を処分されて、かなり身軽になられました。
新しくなった家では、これまで部屋に出していなかった「お気に入り」の物が置かれたり飾られたりしているのかと思ったら、リビングにあるのは、テーブルとTV台を兼ねた家具、そして時計だけ。
照明のペンダントも「なくていい」と思ったそうで、ありません。
「とりあえずこれでいいかな~と思って」と奥様は笑います。
「何もない」わけではないけど、多くはないし、いや、普通の家を考えれば全然物がないんだけど、不思議と、確かに「これでいいかな」という感じがします。
玄関とリビングを仕切るガラス戸は壁に引き込まれたまま、その存在を忘れられています。「たまに引出して、ある事を確認してます^^」だそうです。
▲キッチン
キッチンの外にバルコニーがあります。この家に戻ってからプランターボックスで、花や野菜を育てているそうです。
以前はそんなふうには使ってなくて、「花火を見るくらい」と言っていたような。。
奥様は、テーブルの端に座ってキッチンと緑を眺めるのが気に入ってるそうです。
以前のキッチンは、普通にシステムキッチンで、吊戸棚もあったし作り付の食器棚もありました。「こんなに入れる物がないし、扉がじゃまで・・」と言われ、新しく作り変えたキッチンは、流し台の下はオープンだし、背面の収納も扉なしのオープンな棚。吊戸棚なんてもちろんなくて、キッチンの壁に棚が2段。
そのオープンな棚には、気に入ってる道具や食器が、きれいに並べられています。
奥様にとって「好きな物を全部眺められる」事が幸せなのだそうです。
しかも”飾り物”ではなくて全部使う物。全部がレギュラー!だから余計にはいらない。
「使いたいと思った時に全部の存在がわかっているからすぐ使える」のです。しまう時には「定位置」がわかっているから「楽(らく)」
並べ方も、大きさや高さや色が調和するように並べるのだそうです。そしてそれを眺めている・・。
『”本当に”好きな物』を眺めてる幸せって・・わかります。
眺めてる人だけでなく、「好き」って思われて、使われて、眺められてニコニコされて、「この物達も幸せだな~」と思いました。
▲約3帖のウォークインクローゼット
「こんなに大きな収納作ってくれたけど入る物あるのか?と思ったけど、結構あるもんですね」と言われました。
一人分巾1mとして4人分作りました。たぶん普通の家庭ならぎっしり詰っているかもしれないのに、見てみると余裕がありました。
このウォークインクローゼットの位置は、洗濯機のある洗面脱衣室と洗濯を干すバルコニーの中間です。洗濯機から出して干すのに最短距離でまっすぐにバルコニーに出れるし、洗濯物をこんだらすぐに仕舞えます。
他の場所にも収納はあるけれど、基本はここにほとんど収納されます。
「物がここにある!」「物はここに仕舞う!」という事がわかっているという事は、暮しの中でとっても大きな安心になります。
ここでも、奥様はハンガ―パイプに掛けられた洋服達を眺めて楽しんでいらっしゃいます。どんな服があって、どんな形でどんな色で、それを視覚で理解できるのもいいらしいのです。服など買う時に思い出して無駄な買い物をしなくて済むそうです。
大きさ順、色合い順に並べられた服達、それを見る幸せ。
そんな大きな収納(ウォークインクローゼットであり納戸でもある)を
「どの家もこれ作ればいいのに」と奥様も絶賛!
共働きの家族には必需品かも!
▲寝室から子供スペースをみる
▲子供スペース
作り付の2段ベットとその回りがふたりのお子さん達のスペースです。
ベットの上の段は「お兄ちゃん」、下の段は「妹」。なんだか楽しそうです。
個室が無い家です。将来の事はわからないけれど、一応壁を作る事は想定しています。
奥様は言います。「仕事して帰ってくるのが夜7時過ぎるから、それまでは家全部が子供部屋みたいなもの。結構自由にやってるみたいですよ。(子供部屋はないけど)この家、私達には合ってると思います。」
▲ふたつの路地(通路)
左側が廊下・・・一般的な巾。右側が細い通路・・巾65cm。
▲細い通路
窓のそばは椅子が置けて、溜まり場のようなちょっといい場所。そのうちご主人の書斎みたいになる予定。
「なんとなく家が街並みのように感じるときがあります。路地がたくさんありますから。そこも気に入っています。」
と言われます。以前は、当然ですけど廊下が一つあって、そこを通って各部屋に入っていました。廊下の導線と、キッチンからリビングへの導線が交差するのが、奥様の悩みでもありました。
今この家でも廊下がメインの導線ですが、窓側の狭い通路はお子さん達の導線のようになっていて、「導線交差問題」はうまく折り合いがついていました。
廊下と狭い通路の他にも、ウォークインクローゼットを通る”通路”もあるし、子供スペースを回って家の中を1周できるとか・・「家が街のよう!」とも言えるのです。
廊下も通路もウォークインクローゼットの中の通路も『路地』だと思うと、路地の中にちょっとした小広場があったりして、それぞれのお気に入りの場所があったり、なんだか楽しい家なのです。
完成から5カ月後に伺いました。ご家族が戻って住みはじめてから、初めての訪問で楽しみでした。
訪問にあたり片付けていただいたのはあると思いますが、本当に物少なく暮されていて驚きました。
「家は暮しの背景となればいい」と思います。
日々の暮しは雑多で必ずしもキレイな物事ばかりではないけれど、そんな「あたり前の日常」をできれば美しく見えるよう、シンプルでありたいのです。
奥様はそれを感じてくれていて
「背景によって生活の彩りを感じます。それで充分満ちています。」
と言ってくれます。
厳選されたご自分の好きな物だけで暮らせるというベースがあるからこそ、気持ちの余裕があって、たとえば、市販のティシュボックスのデザインや洗剤の容器の形や色、暮しの中で現れる郵便物やお子さん達の物などがある雑多な日常さえも楽しむ事ができるようになったそうです。物が少ないからといって、決して「ストイックな」暮しをしているわけではありません。むしろいろいろな事におおらかです。
きっと、1年経っても2年経っても、そう大きく暮し方が変わらないような気がします。工事完了から1年後の来年の春、楽しみに伺いたいと思います。
■ 建築概要
建築地 | :東京都足立区 |
---|---|
施主 | :夫婦+子(2人) |
構造規模 | :RC造 7階建て |
住戸面積 | :70.28m2(21.25帖) |
施工 | :みどり建設(株) 担当:石井 |
工事完了時の Kinoco(キノコ) の写真はこちら
工事完了後、住み始めて、施主から感想をいただきました。
Kinoco(キノコ) についてのいろいろな話をブログにも書いてます。
⇒ ブログ Home Room [ Works ] Kinoco
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