東京都内にお住まいのご夫婦(50代)が、かねてよりお考えだった「プチ田舎暮らし」を実現するために、東京郊外に家を買われ、それをリフォームする事になりました。
ご夫婦と3匹の猫の家です。
▼1階リビング
不要な間仕切りを取り払い、間取りも変更し、本来この家が持っている素晴らしさを曳き出しました。
この家のまん中に階段と廊下があり、そこから各部屋に入る間取りでした。壁を取り払った事により広がったリビングと廊下が2つの入り口でつながり、家の中をぐるぐる廻る事ができるようになりました。
▼リビングからキッチン方向
元のキッチンは一番北にあり、区切られ、孤立した部屋でした。そのキッチンを西に移動し、リビングとつなげました。
▼キッチンからリビング方向
キチンの端にサービスカウンターを作りました。元は収納があった部分で、柱を利用して棚も作りました。
サービスカウンターは、、猫の遊び場にも。。
猫達は、一番上の棚までラクラク飛び上がります。
▼廊下へつながる引戸
廊下を通って玄関に出ます。
▼玄関
置かれているのは、乗馬を趣味とされるご夫婦の馬具。
▼玄関から廊下・階段方向
左と奥の引戸どちらからもリビングに入れます。
▼階段見上げ
階段の腰壁を1階も2階も取払い、開放的にしました。
2階の照明は元のまま。まるで今回の工事を待っていたように、雰囲気がピッタリ。
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風樂房には素敵なものがたくさんあります。
▼ペレットストーブ
ご夫婦でいろいろ探されてやっと見つかったものです。
ペレットという小さな粒の燃料が定期的に炉部分に「カラカラ」と心地良い音たてて落ちます。でも、時々引っ掛かって、コツンっとたたかれます。
床の杉板とも雰囲気はとても合います。
▼奥様のハープ
ご夫婦とも楽器を弾かれます。
楽器がそこにあるだけで、豊な空気になるような気がします。
▼玄関の柱につけられている馬具状のフック・・・?
しっかりビス止めされているところがまた、かっこいい!
▼窓越しに外を眺める後ろ姿が かわいらしい~ (施主撮影)
▼床の杉板についた猫達の爪跡 (施主撮影)
よ~く見ないと気づかないとか・・。ご夫婦は、こんな爪跡も温かい目で見てくれます。
マンション住まいだった頃には、あちこちの壁で爪とぎをしていましたが、この家に来てからは、たまたま引っ掛けてしまったという程度で、壁ではしなくなりました。きっと猫達にとっても伸び伸びできる家になったのでしょう。
▼床の杉板についた猫達の足汗跡 (施主撮影)
これも、よ~く見ないと気づかない。よごれ?・・でも、こんなよごれなら、いとおしいですね~
他にもたくさんあるのですが、、、このへんで。。
【工事前】
▲ 工事前のリビング(北から南方向を見る)
▲ 工事前のリビング。奥はダイニング(南から北方向を見る)
▲ 玄関から階段
大きな窓があるのに薄暗く、仕切られた部屋ばかりで風の通りも悪く、家中、どこも”カビ”て、くすんでいて、なんだか寂しそうな家でした。
【風樂房について】
東京都内にお住まいのご夫婦(50代)が、「プチ田舎暮らし」を実現するために、東京郊外に家を買われ、それを全面的にリフォームする事になりました。
築20年の約35坪の家。約20年前に開発された住宅地に建つその家は手ごろな大きさの庭を持ち、陽あたりのとてもよい家。しかし、部屋数はあるけれど、それゆえに窮屈で、かつ、空気の流れが悪く、とてもカビっぽい家でした。工事前は、家に入るのにマスクが必要だった程です
独立した部屋ばかりで家全体としての関係性もなく、まるでアパートのようでした。キッチンは一番北側の囲われた部屋で、見るだけで”寂しい感じ”がしてしまいました。
1階にあった個室の壁を取り、リビングダイニングとつなげ、キッチンを、以前のダイニング部分に移動。その結果、リビングもキッチンも、明るく風が気持ちよく流れるようになりました。リビングと”いっしょ”のワンルームになったキッチンは料理をしていても寂しくはありません。
部屋の入り口は、大きなガラス引き戸にしました。以前は薄暗かった廊下や階段にも、ガラス戸を通して南からの明るさが広がるようになり、そして、家中”風”が抜けるようになりました。
南から陽が燦燦と入るリビングは、まるで縁側のような”ぽかぽかした場所”に変わりました。
風樂房 [読み:フウライボウ]・・・施主が考えられた名前です。
風を楽しむところ
この家は山の上の住宅地の端にあり、道路を挟んで斜面です。その先は東京の東方向の景色が山の間に広がります。谷から吹く風が気持ちいい所です。
■ 建築概要
建築地 | :東京都八王子市 |
施主 | :夫婦+ねこ3匹 |
構造規模 | :木造2階建て |
1階床面積 | :67m2(20坪)*工事部分 |
2階床面積 | :48m2(14坪)*工事部分 |
延べ面積 | :116m2(35坪) |
施工 | :(株)幹建設 |
『風樂房』関連ページ
風樂房(ふうらいぼう) についてのいろいろな話をブログにも書いてます。
リフォームの 工事前/工事後 の写真はこちらでご覧いただけます。
【施主からの手紙】
風樂房は、古い大規模分譲地の一画にあります。築20年余の中古物件を購入してリフォームした家です。風樂房と書いて「ふうらいぼう」と読みます。とおりすぎていく風を存分に楽しめる家という意味で、私たちがつけた名前です。この家を買ったときには、分譲地の中の普通の家が、こんな名前をつけてまで楽しめるような家になるとは想像もしていませんでした。
購入した家は、夫婦二人が住むには少し大きすぎる上に、家の中は細かく仕切られた間取りなので、光も風も遮られて暗くて重苦しい感じがしました。台所や浴室も狭いし暗いし、築年数以上に古臭い造りに見えました。でも環境と引換えという諦めも少しありました。
都心近くの小さなマンションから、もっと静かで落ち着いたところに移りたいと探しまわってようやく見つけた場所。少々建て込んでいるものの、周囲にはまだ豊かな自然が残され、静かで眺めがよく、日当たりや風通しは申し分ありません。通勤時間はかなり増えますがそれだけの価値はあると思いました。同じ敷地にもう少し小ぶりな家であったらもっとよかったのに、と思いながらも、リフォームすれば使い勝手はなんとかなるだろうと買うことにしたのでした。
家の引渡しまでには、前住者の都合で半年もの時間があったので、リフォームについてあれこれ検討したり勉強をする事ができました。この時間がなかったらごく普通に表面的なリフォームに留まったにちがいありません。
待つ時間はとても長く感じたものですが、その半年の間にインターネットから志田さんのブログに出会ったのです。住まいについての考え方や感性には共感できるところが多く、なるほどと納得できたのでした。
今、この風樂房は、家の外観は周囲の家となんら変わりがなくて、古いままなのですが、玄関に一歩入ると、別世界!すっきりとして清々しい杉板が廊下からリビングまで続いています。
室内は杉床以外にも家を支える柱が敢えてむき出しになっていたりして、飾り気のない木材が見えることにどこか安心感を覚えます。
杉の床は、見た目にもさっぱりとした清潔感と、不規則な木目や節の模様が作り出す温かみが感じられ、歩けばさらっとした感触で、ほどよい柔らかさと温もりがあって緊張をほぐしてくれるようです。(ついでに言えば費用の面でも意外と優しいというありがたさも)
この家には、気候に合わせて呼吸しているような自然な心地よさを感じます。以前は暗くて圧迫感さえ感じさせる家だったことを思うと信じられない気持ちよさです。
来た人は皆さん居心地がよいとおっしゃってゆっくりとおしゃべりを楽しんでいってくださいます。あながち社交辞令だけではないと私たちは感じています。住んでいる私たち自身がとても気持ちよく過ごしているからです。
贅を凝らさなくてもハイテクの建築や設備でなくても充分に豊かで気持ちのいい暮らしが実現できるのだということを、私たちはこの家で再認識しました。そういった満足感も、きっと気持ちよく暮らせることにつながっているのでしょう。
しかしながらそうは言っても一戸建てというのは冬は寒いものです。長くマンション暮らしだったせいかこの寒さにはまだ慣れませんが、自分たちの為のこの空間と、ペレットストーブの火でも見て、せいぜいこの寒さをも楽しむことにいたします。
風樂房では少々の不具合などは対処する事も楽しく、家に暮らすということを実感できるのです。別に負け惜しみではありませんよ。。。
いえホントに。。。
▲以前は和風な感じだった庭を、ご夫婦の好みの”自然な”感じの庭に作り変え、楽しんでいらっしゃいます。
50代からのリフォーム 事例
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